目次
1. 突如として「上限5万人」の壁
現在、特定技能1号の在留者は全体で約37.5万人(2025年11月時点)と、政府が定める総枠(約80万人)には余裕があります。しかし、外食業に限っては在留者が急増し、今年2月時点で約4万6000人に到達。このペースでは5月中に上限の5万人を超えることが確実となったため、出入国管理法に基づき新規申請の停止が決まりました。
- 停止時期: 2026年4月13日以降の申請は不許可。
- 影響: 海外からの呼び寄せだけでなく、国内での資格変更も大幅な審査遅延が予想されます。
2. 逼迫する現場と「ズレ」が生じる規制
外食チェーンや給食運営企業からは、悲鳴に近い声が上がっています。特に病院や高齢者施設の食事提供は人手不足が限界に達しており、即戦力となる特定技能外国人が採用できなければ、運営そのものが立ちゆかない状況です。
一方で、所管する農林水産省は慎重な姿勢を崩していません。
- 省庁の見解: 「まずは賃金改善などで日本人を雇う努力をすべきだ」
- 現場の実態: 外食事業者の約8割は中小零細であり、コスト高の中でさらなる賃金引き上げは極めて困難。
こうした認識の乖離の背景には、外国人雇用の拡大に慎重な高市早苗政権の意向が働いているとの見方もあります。
3. 「受け皿」なき人手不足の行方
外食業における特定技能人材はこの1年で**53%**も増加しました。全産業平均(32%)を大きく上回る伸び率は、現場がいかに彼らを必要としているかを物語っています。
今後、企業は「留学生バイト」への依存をさらに強めるとみられますが、政府は留学生の就労管理も厳格化する方針を示しています。
さらなるリスク: 飲食料品製造業(上限の69%)や建設業(64%)でも在留者が枠に近づいており、他業種でも同様の「採用ストップ」が連鎖する恐れがあります。

