出入国在留管理庁が2026年3月27日に発表した統計によると、2025年末時点の在留外国人数が初めて400万人を突破し、412万5,395人で過去最多を記録しました。これは、日本の社会や経済において、外国人材の存在がいかに重要になっているかを示す数字です。
この変化に伴い、在留資格に関する制度や手続きも大きく変わろうとしています。本記事では、在留外国人に関する最新のデータと、今後予定されている「特定技能」制度の拡大、「育成就労制度」の創設、手数料の改定といった重要な変更点について、行政書士の視点から分かりやすく解説します。
日本で暮らす外国人の方、外国人を雇用する企業の担当者様にとって、今後の手続きに直接関わる内容となりますので、ぜひ最後までご覧ください。
在留外国人412万人——過去最多更新の内訳
まず、最新の在留外国人の状況をデータで確認しましょう。2025年末時点の総数は412万5,395人で、前年と比べて35万6,418人(9.5%)増加し、4年連続で過去最多を更新しました。この増加数は、奈良市や長野市の人口に匹敵する規模です。
詳細な内訳は以下の通りです。
- 国籍・地域別
特に、ミャンマー(前年比35.7%増)やインドネシア(同33.2%増)からの増加が顕著となっています。
- 在留資格別
- 都道府県別
東京都だけで全国の約19.4%を占めており、大都市圏への集中が見られます。
これらのデータから、多様な国籍・目的を持つ外国人が日本の様々な地域で生活し、社会を支える一員となっていることが分かります。
「特定技能」39万人——6年連続で最多を更新
在留資格の中でも特に注目されるのが「特定技能」です。2025年末時点で39万296人(前年比37.2%増)となり、6年連続で増加しています。
特定技能制度は、国内での人材確保が困難な産業分野において、一定の専門性・技能を持つ外国人材を受け入れるために2019年4月に創設された在留資格です。即戦力として活躍できる人材を対象としています。
この制度は、社会のニーズに合わせて大きな変更が予定されています。
- 対象分野の拡大
- 受け入れ見込み数の増加
- 注意点:外食業の受け入れ停止
2027年4月スタート——「育成就労制度」で何が変わるか
日本の外国人材受け入れ制度において、もう一つの大きな転換点が「育成就労制度」の創設です。これは、1993年から続いてきた技能実習制度を発展的に解消し、2027年4月1日から新たにスタートする制度です。
技能実習制度からの主な変更点は以下の通りです。
- 目的の転換
- 育成目標の明確化
- 転籍(転職)の容認
- 受け入れ見込み数
この新制度は、外国人材がより良い環境で働きながらスキルを身につけ、長期的に日本で活躍できる道筋を作ることを目指しています。
在留手続きの変更点——手数料引き上げと永住要件の厳格化
在留資格の申請手続きにおいても、費用面や要件面で重要な変更が予定されています。2026年3月10日に閣議決定された出入国管理及び難民認定法(入管法)の改正案には、以下の内容が含まれています。
- 在留関連手数料の大幅な引き上げ
具体的な金額は今後政令で定められますが、申請者にとって大きな負担増となる可能性があります。
- 永住許可要件の厳格化
今後、収入要件や日本語能力要件の追加・明確化も検討されており、永住許可のハードルは高くなる傾向にあります。
これらの変更は、在留資格の更新や永住許可を予定している方にとって非常に重要です。ご自身の申請時期と新しいルールを照らし合わせ、計画的に準備を進めることをお勧めします。
在留カードとマイナンバーカードの一体化
行政手続きの利便性向上を目的とした変更も進んでいます。2026年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードの機能が一体化された新しいカードの運用が開始される予定です。
これにより、これまで2枚のカードを別々に管理・提示する必要があった場面で、1枚のカードで済むようになります。市役所での手続きや身分証明など、日常生活における利便性の向上が期待されます。カードの切り替え方法など、詳細については今後発表される情報を注視する必要があります。
まとめ——変化する制度に早めの対応を
今回は、在留外国人が400万人を突破したというニュースを切り口に、今後予定されている在留資格制度の大きな変更点について解説しました。
- 特定技能制度は対象分野が拡大され、受け入れ人数も増加する一方、一部の分野では受け入れが停止されます。
- 育成就労制度が新たに始まり、技能実習制度は廃止されます。
- 在留資格の更新・変更や永住許可の手数料が大幅に引き上げられる可能性があります。
- 永住許可の要件は、より厳格な方向に見直されています。
このように、外国人材の受け入れを取り巻く環境は、まさに変革の時期を迎えています。制度の変更は、ご自身の在留資格や将来の計画に直接影響を与える可能性があります。
正確な情報を基に、ご自身の状況に合わせた最適な手続きを行うことが非常に重要です。個別の状況については、専門家にご相談いただくことをお勧めします。
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